毎日、家事や育児に追われて、気づけば一日があっという間に終わってしまう。
子どもを寝かしつけたあとにはもうクタクタで、自分の時間なんてほとんどない。
「このまま主婦としての日々だけで、私の人生終わってしまうのかな?」
そんなふうにモヤモヤを抱えながら過ごしていた時期がありました。
もちろん、家族は大切で、子育てが幸せな瞬間もたくさんあります。
でもふと立ち止まると「私自身の生き方」については、何も見えていなかったんです。
そんな私が小さな一歩として選んだのが、保育士資格に挑戦することでした。
なぜ資格を目指そうと思ったのか、そしてどうやって勉強を始めたのか――。
今回は、私の体験を交えながら「保育士資格に挑戦した理由と流れ」をお話しします。
保育士資格に挑戦した理由
日々のモヤモヤから抜け出したかった
主婦としての毎日は、正直とても慌ただしいものです。
朝から晩まで家事と育児に追われて、やっと一息ついたと思ったらもう夜。
「ありがとう」と言われる日もあれば、何も気づかれずに終わってしまう日もありました。
そんな時、ふと鏡に映った自分を見て思ったんです。
「私はこのままでいいのかな?」って。
家族のために頑張ることは大事だけれど、それだけで終わってしまう自分の人生に、どこか物足りなさを感じていました。
子どもと関わる仕事への憧れ
そんな時に支えになったのが、子どもたちの存在です。
わが子を保育園に預けたとき、先生方が本当に温かく迎えてくれる姿を見て「なんて素敵な仕事なんだろう」と感じました。
子どもが泣いている時に寄り添い、できるようになった時には一緒に喜ぶ。
「私もいつか、そんなふうに子どもたちを支える存在になれたら」と思うようになりました。
それは、自分の経験や想いを生かせる道のひとつだと気づいた瞬間でもありました。
自分の未来に少しの安心が欲しかった
もう一つの理由は、将来への不安です。
子育てが落ち着いたあと、私は何をしているんだろう?
もし夫の転勤や家計の変化があったら、私にできることはあるのかな?
そんな問いに答えをくれたのが「資格」という存在でした。
「保育士資格があれば、どこにいても働ける」
「自分自身の力で生活を支えられる安心感が持てる」
そう考えると、挑戦してみる価値があると感じたんです。
保育士資格ってどんな資格?
保育士資格は、厚生労働省が管轄する国家資格です。
子どもたちの健やかな成長をサポートするために必要な専門知識や技術を持っていることを証明する資格で、全国どこでも通用します。
受験資格について
保育士試験を受けるには、一定の学歴や実務経験が必要です。
主な条件は次の通りです。
・短大・大学・専門学校で指定科目を修了した人
・高卒で児童福祉施設などでの実務経験が2年以上ある人
・一部の特例制度を利用できる人(例:子育て支援員研修修了者 など)
※細かな条件は年度ごとに変更される場合があるので、最新の情報は必ず保育士試験事務センター 公式サイトをチェックすることをおすすめします。
試験の内容
保育士試験は筆記試験と実技試験の2段階に分かれています。
筆記試験:9科目(教育原理、保育原理、社会福祉、子どもの保健 など)
実技試験:音楽表現・造形表現・言語表現の中から2つを選択
筆記試験に合格すると、次に実技試験を受けることができます。
一度にすべての科目に合格しなくても、合格した科目は3年間有効なので、少しずつ挑戦していくことも可能です。
私が選んだ道
私は最初、この国家試験を受けようと考えていました。
でも実際に調べてみると、筆記は9科目もあって覚えることがたくさん…。
産後で体力も気力も不安定だった私は、「ちゃんと合格できるのかな?」と正直自信が持てませんでした。
そこで私は、通信制の短大に通って保育士資格を取得する方法を選びました。
時間はかかるけれど、学びながら確実に資格を取れる安心感がありました。
通信制短大を選んだ理由
私が通信制短大を選んだ一番大きな理由は、卒業すれば必ず保育士資格が取得できるという安心感でした。
国家試験は一発勝負で、科目数も多くハードルが高いと感じていました。子育てや家事をしながら独学で挑む自信がなかった私にとって、「2年間きちんと学べば確実に資格が取れる」という仕組みはとても心強いものでした。
私も最初は独学でやってみようと思っていたのですが、
子育てやパートとの両立を考えると、添削やスケジュール管理をしてくれる通信制短大にして正解でした。
家で無理なく勉強できるところが多いので、気になる方は資料請求だけでもしてみると雰囲気が分かりますよ。
また、学習期間が2年間と明確に決まっているのも大きなポイントでした。いつ合格できるかわからない試験よりも、「この2年間で努力すれば、未来が開ける」と思えたことが、気持ちを前向きにしてくれました。
もちろん、デメリットもあります。
通信制短大は学費がかかるため、家計への負担は正直小さくありませんでした。すぐに決断できたわけではなく、家族ともよく話し合いをしてから入学を決めました。
それでも「確実に資格を手にできる道を選びたい」という思いが、最終的に背中を押してくれました。
通信制短大での学びと子育てとの両立
通信制短大の学びは、基本的に自宅での通信学習が中心です。
定期的に送られてくる教材や課題に取り組み、レポートを提出しながら進めていきます。
最初に届いた分厚い教材を手にしたときは、正直「これ全部できるのかな…?」と不安でいっぱいでした。
でも一度に全部をやろうとせず、「今日は1ページだけ」「子どもがお昼寝している間に小さな課題を1つだけ」と、できる範囲でコツコツ進めていきました。
スクーリングについて
通信制短大には、定期的にスクーリング(面接授業)があります。
私の場合は年に数回、実際に短大に足を運び、講義や実習を受けました。
子どもを預けて通うのは大変でしたが、同じように家庭や仕事と両立しながら学んでいる仲間に出会えたことは大きな励みになりました。
「自分だけじゃないんだ」と思えたことで、続ける力が湧いてきました。
両立の工夫
子育てと学びの両立はやっぱり簡単ではありません。
子どもが熱を出したり、思うように課題が進まなかったり…。
予定通りにいかない日も多くありました。
そんな時は、「完璧にやろうとしない」ことを意識しました。
たとえ1日5分しか勉強できなくても、「ゼロじゃない」と思うようにして、小さな積み重ねを大切にしました。
資格取得後に感じたこと
2年間の学びを終えて、無事に保育士資格を取得したときは、心からホッとしました。
大変な時期もありましたが、「やればできた」という自信が、自分の中に少しずつ芽生えていった気がします。
資格証が届いた日、手にしたその瞬間の重みを今でも覚えています。
「ここまで続けてきてよかった」と思うと同時に、これからの自分の未来を考えるきっかけになりました。
家計のために働く、それだけが目的で家に近い、子育て中でも融通が利くなどといった条件で求人サイトを見ていた頃とは全く違うワクワクを手に入れることができました。
資格を手にしたことで選択肢が一気に広がったのです。
求人サイトを眺めながら、
「どんな職場が自分に合うんだろう?」
「子どもと関わる仕事ってやっぱり楽しそう」
とワクワクしながら未来を想像していました。
まとめ 〜モヤモヤから未来へ〜
振り返ってみると、私が保育士資格に挑戦したのは、ただ新しい資格が欲しかったからではありません。
「このままでいいのかな」とモヤモヤする日々から抜け出して、未来に向けて小さな一歩を踏み出したかったからでした。
もちろん、勉強や両立は大変でしたし、不安になることもたくさんありました。
でも確実に資格を手にしたことで、以前より少し前向きに、自分の未来を考えられるようになったのは大きな変化だと思います。
もし今、あなたが私と同じように
「毎日がモヤモヤしている」
「でもこのまま終わりたくない」
と感じているなら――資格はその気持ちに応えてくれるきっかけの一つになるかもしれません。
未来へそっと歩き出す一歩は、大きなことじゃなくても大丈夫。
私の体験が、あなたの小さな勇気につながれば嬉しいです。
